難解だけど深く愛おしい「サード・パーソン」

最近、アクションサスペンスに出まくっているリーアム・ニーソン。
娘を守り抜く最強の父親も好きなのですが、この作品の彼も素晴らしく魅力的。

でも、監督はポール・ハギス。
観客に解釈を委ねることで有名な監督なので、好き嫌いは分かれると思います。
今回もご多分に漏れず、解釈は観る人に委ねられます。

なんで、あの人はニューヨークにいたはずなのに…？
なんで、途中であの人はあんなことを言ったのか…？
あのシーンには、何の意味があるのか…？

そういったことを考えて、自分なりに解釈することを楽しめる人でないと、この作品は楽しめません。
もちろん、ネタバレ口コミとかで、解釈を補うのもアリ。

パリ、ニューヨーク、ローマの3都市を舞台に繰り広げられる人間ドラマ。
ニューヨークに登場するミラ・クニスの演技力が、デビュー当初から比べて深くなったことを感じます。
「ミクロ・キッズ」の彼女はいずこへw
他にも出演者は演技派が揃ってます。
エイドリアン・ブロディ、近年めきめきと評価されているオリビア・ワイルドにジェームス・フランコ。
出演シーンは少ないものの、往年の人気女優キム・ベイシンガーも出演していて、久々に見たなぁ、というしんみりした感想。
でも、やっぱりリーアム・ニーソンが演じるマイケルの手の内の人達なのです。数人を除いては…

各ブログやまとめで解釈が語られているので、興味がある方は読んでみては。
映画「サード・パーソン」ネタバレ・解説・考察まとめ#サードパーソン

私はこの方の解釈が気に入りました。
映画感想 * FRAGILE　サード・パーソン／もう逢えない、あのひとへ。

ちなみにオフィシャルサイトでも、監督からのヒントが掲載されています。
サード・パーソン　オフィシャルサイト

難解だろうが、批判があろうが、私は好きです。
タイトルにも書いた「愛おしい」という言葉。
愛を自分では上手く表現できず、失ってしまったものを投影するしかない生き方をするマイケルに、深い愛情を抱くのです。

• 原題：Third Person
• 製作年度：2013年
• 製作国：アメリカ
• Third Person:IMDb